森の中でのせいかつ
私たちが家族といっしょにくらし、生活するように、コアラも家族といっしょに生活します。
しかし、コアラ達は1つの木(家)にみんなで住むのではなく、一つの森の中で生活します。
![]() "私たちのかわいいコアラは、ユーカリの木がないと、生きていけないのよ。" サマンサ (7) |
森の木は、コアラの寝る部屋(へや)やキッチン、ダイニング・ルーム、洗面所(せんめんじょ)、庭(にわ)です。コアラは“生活圏(せいかつけん)”とよばれる自分だけののなわばりを、それぞれもっています。親子コアラ(母親と赤ちゃん)をのぞいては、コアラはひとりで行動(こうどう)する事をこのみます。しかし、他のコアラとお互いに連絡(れんらく)がとれるように近くに住んでいます。 コアラの生活圏は“生活する木”とよばれる多くの種類の木で成り立っています。コアラは同じ木に定期的(ていきてき)におとずれ、これらの木々が生えている場所が、コアラの生活圏になります。それぞれのコアラの生活圏には、他のコアラの生活圏と重なり(かさなり)あっている所があります。 オスは、他のコアラに自分のなわばりを知らせるために、自分の“生活する木”に臭腺(しゅうせん-においを出す所)をこすりつけて、マーキングします。メスのコアラは、臭腺を持っていないので、何か別の方法で、木にマーキングすると考えられています。 生活圏の木がなくなってしまうと、コアラは食べ物やすみか、子供を産み育てる場所を、すべてを失うことになります。また、木が切り倒されたからといって、そこに住んでいたコアラが、となりの木へ移動することはできません。なぜなら、となりにはすでにべつのコアラが住んでいるかもしれないからです。なので、コアラの生活圏の間に家や道路ができてしまうと、コアラは自分の“生活する木”へ移動(いどう)ができなくなります。さらに、移動しようとして交通事故にあったり、飼い犬におそわれるというような危険(きけん)が発生します。 毎年、数千頭ものコアラが、交通事故や飼い犬におそわれ、命を落としています。 |
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