今、コアラがあぶない!
ヨーロッパ人が、始めてオーストラリアに移住(いじゅう)してきた1788年以来、
ユーカリの森は、おどろくほどの速さで減少(げんしょう)しています。
![]() "生息地を保護するということは、唯一(ゆいいつ)コアラが生きていけることなのよ。だから、コアラのためにもっとたくさんの木を植えなきゃ。" ルーシー (14) 学習のヒント |
もともとあった5分の4以上のコアラの生息地(せいそくち)が、すでに破壊されてしまいました。これは、残された森を保存(ほぞん)することは、とても重要だということを示しています。 生息地減少の主な原因は 農場や住宅(じゅうたく)、店・工場・道路・森林伐採や採鉱(さいこう)による土地の開拓(かいたく)によるものです。こうした現代の「文明の利器」(ぶんめいのりき)が必要ならば、地球上の資源(しげん)を効率的(こうりつてき)に使えるように、将来の計画を立て、野生動物(やせいどうぶつ)が住んでいないような土地に建設(けんせつ)するべきです。また、交通機関(こうつうきかん)などの問題解決(もんだいかいけつ)にも取り組むべきです。たとえば、車がふえてしまったからといって新しく道路をつくるのではなく、バスや電車のような公共機関(こうきょうきかん)を利用し、一人一人が資源の利用を最小限(さいしょうげん)におさえるべきなのです。 森林開拓(しんりんかいたく)によって、コアラを含むすべての野生動物が、家や食べ物を失って苦しんでいます。その結果、多くのコアラたちは、ストレスをため、病気にかかり、やがて死んでしまいます。また、飼い犬におそわれたり、交通事故にあってケガをして、多くのコアラが命を落としています。ほとんどのコアラは人間が所有(しょゆう)している土地に住んでいます。なので、その土地の所有者(しょゆうしゃ)に、コアラの生息地の保護や再生(さいせい)を働きかける事がとても大切なのです。 森林火災:コアラは、森林火災という大きな危険にもさらされています。土地開発などの影響を受け、孤立(こりつ)した小さな地域で暮らしているコアラは、たった一件の火災で絶滅(ぜつめつ)してしまう危険性があるのです。 立ち枯れ:「立ち枯れ」とは、木が徐々に枯れ、死んでいくことです。自然科学者(しぜんかがくしゃ)は、人間の手による森林伐採や土地開発が原因と考えています。広大(こうだい)なユーカリの森が、すでに立ち枯れによって破壊(はかい)されています。 その他の脅威(きょうい):コアラにとって自然界の天敵(てんてき)であるディンゴやイグアナ・フクロウ・ワシ・ニシキヘビは、おもに子供コアラをおそいます。さらに、他の国から連れてこられた、もともとオーストラリアにはない動物(キツネや犬を含む)が、人間の手をはなれ野生化し、コアラをおびやかしています。また、コアラは、干ばつ期に起こる、食糧不足(しょくりょうぶそく)にも苦しめられています。 |
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